超長期国債の金利が上昇で誰も買ってくれない!

時事

 超長期国債といわれている20年債、30年債、40年債の金利がますます上昇しております。このことにより、多くの超長期国債を保有している金融機関などの機関投資家たちが売りを行っており、買い手がつかないことが問題となっています。

超長期国債の金利が上昇する理由

 アメリカのトランプ大統領の関税措置の影響と、日本で行われる参議院選挙で、多くの政党が減税や給付を訴えており、それによって財政拡大の懸念が高まったことが原因とされています。

日本銀行が買い取れない

 日銀は法律により新規に発行された国債を直接引き受けることができず、市場での消化が課題となっています。

債務残高の国際比較(対GDP比)

 令和5年時点で、日本の政府債務はGDP比で240%を超えており、これは主要国の中でも突出した水準です。

 参考までに、コロナ禍で大量に国債を発行したアメリカは約119%中国は約82%イギリスは100.4%であり、日本の債務水準がいかに高いかが際立っています。

日本の資産

 日本が令和6年度末に保有している海外への資産負債、そしてそれらを差し引いた純資産の金額は、以下のとおりです。

対外資産残高:1,659兆221億円

対外負債残高:1,125兆9,721億円

対外純資産残高:533兆500億円

 日本の対外純資産は世界でもトップクラスで、ドイツに次ぐ規模となっています。

日本銀行の仕組み

 現在、日本銀行は発行済み国債の約半分を保有しています。

 日銀が国債の利子を受け取ったとしても、その収益は経費を除いた上で「日銀納付金」として国庫に納付される仕組みとなっており、政府全体として見れば利払いの実質的な負担は限定的です。

 また、多くの国債は過去に低金利で発行されているため、固定された利率も比較的低く、現時点では利払い費の急増にはつながっていません。

 ただし、今後市場金利が上昇すれば、新規発行分の国債にかかる利払い負担が徐々に増える可能性もあるため、中長期的には財政運営への影響も注視する必要があります

まとめ

 日本は負債だけでなく資産もあるため、今すぐに財政が悪化するとは言えないが、常にリスクと隣り合わせです。

これから、高齢化によって更なる社会保障費の増大が避けられないですが、なるべく国債に頼らない政治を行っていく必要があると思います。

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